アメリカで文化勝利 part1(政治哲学完了まで)

前回の紹介記事以来のciv6記事です。

civ6におけるアメリ

今回の操作文明・指導者はこちらになります。

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Theodore Rooseveltはアメリカ第26代大統領。

 アメリカ第26代大統領のセオドア・ルーズベルト日露戦争の講話を仲介したことでも知られますが、モンロー教義に追加してカリブ・中南米諸国を欧州諸国から保護することを「ルーズベルトの系論」として主張し米西戦争義勇兵の集団「ラフライダー」を率いたこと、自然主義者であったことが反映された文明特性・指導者特性です。

 civ6における戦闘力の差は指数関数的にダメージに反映されるらしいので、特に文明が脆弱な序盤の蛮族対策から初期ラッシュ(隣接文明から軍事力で都市を奪う)までを支えてくれる非常に頼もしい指導者特性です。

 文明特性「建国の父祖」は非常に強力です。中盤までは外交政策の候補自体が極端に少ない一方、経済政策や暗黒時代の政策に有用なものが多いため、ワイルドカード政策スロットが増えるのは非常に嬉しいです。その上簡単に外交的支持が貯まるので、中盤以降の「世界会議」で自文明に有利な議決を強引に通すことができます。外交勝利にも向いているのでいざという時には戦略の切り替えも要検討。

 UB(固有建造物)は文化勝利に直結する「映画スタジオ」。観光力の底上げに繋がるもので、これを建てる(前提条件として劇場広場区域がある)ような都市は傑作も込みで観光力が高いので、苦労に見合っただけの効果があります。

 ※劇場広場区域は、都心や普通の区域に隣接する場合は各+1、遺産・総合娯楽区域・ウォーターパークに隣接する場合は各+2の文化力を得る。区域の建造物は円形競技場、美術館/博物館、放送センター(アメリカはこの代替で映画スタジオ)で、それぞれに文化偉人が生み出す傑作を収めることができる。

 UU(固有ユニット)は「ラフライダー」。蛮族が生産する対騎兵ユニットにはあまり強くないので、意外と戦闘で文化力を生み出す機会は限定的です。文明の監視範囲には蛮族が湧かないので、都市を出す旨味がない雪原で監視をしててもらいました。維持費が小さいことも含めて、もはや強い斥候。もう1つのP-51マスタング第二次世界大戦ごろの戦闘機らしいです。こちらの勝利を妨害しようとする文明から奇襲された際には心強いでしょうが、航空ユニットは区域「飛行場」がなければ生産できず、文化勝利との相乗効果はいまいちな気がします。

文化勝利のおさらい

 まず、文化勝利とは観光力で他文明を圧倒するという勝利でした。観光力を生み出す主なものを以下にまとめてみました。

  • シーサイドリゾート(改善。「航空技術」の技術が必要。)
  • スキーリゾート(改善。「プロスポーツ」の社会制度が必要。)
  • 傑作・秘宝・遺物(文化偉人や使徒が作成する。考古学者に発掘させる。)
  • ロックコンサート(ユニット「ロックバンド」のみが開催できる。)
  • 遺産(中でも特にシーサイドリゾートを強化する「コルコバードのキリスト像」「エッフェル塔」や、続いて傑作・秘宝・遺物を収納できるものが重要。)

 また、技術「無線通信」を研究することにより、以下のような文化力を生み出すものがそれと同等の観光力も生み出すようになります。

  • 劇場広場とその建造物
  • 総合娯楽区域・ウォーターパークの一部の建造物

 

 また、観光力に倍率をかけて高める強力な社会政策が、原子力時代以降の社会制度を修得することで採用できるようになり、気候変動に弱いシーサイドリゾートを保護するには、科学技術「コンピューター」を研究し防波堤を生産する必要があります。

 一度に大量の観光力を生むロックコンサートと、労働者が作る改善であり数を揃えることができるリゾート2種は、事実上信仰力とゴールドで購入するものといえます。

 一方、進んだ時代にとれるこうした手段の解禁には文化力や科学力が不可欠ですし、その源泉である区域あるいは遺産を生産するには生産力が不可欠です。

 以上から、文化勝利には文明の総合力が試されるというわけです。他の文明との良好な関係、特に交易路の開通や同盟関係も観光力の強化につながるので、中世以降は戦争も極力控えたく、自力で拡張することが求められます。

理屈はいいけど何するの?

 開拓者を大量生産し、シーサイドリゾートを大量に作れる国土の形成を目指します。生産力の高い都市では早いうちから区域と重要な遺産を解禁次第建てます。

 新しく開拓する都市は基本的に海沿いになる(他大陸のいい土地は空いていないことが多い)ので、まずは防壁→港区域と建てます。ゴールドが貯まるので灯台や交易路は購入を検討してもよいでしょう。続いて、ウォーターパークや聖地を建て、文化勝利の基盤を整えることになります。解禁次第、2種のリゾートを作り防波堤を建設します。ただ、アメリカは宗教創始に全く有利な特性がない(※ワイルドカード政策スロットが増えるので、そこを活用して創始しやすいというのはあります)ので、ここは諦め半分で進めます。信仰力が伸び悩む懸念を念頭に、リゾートスパムを進める狙いです。

序盤

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資源の上に都市を作る

 マップ上の資源は領内で労働者に改善させることで入手・利用するのが一般的です。しかし、資源の直上に都市を建設するとこれをそのまま利用できます。今回は「銅」の上に最初の都市(首都)を建設します。都市における区域の数は人口増加とともに増えていくので、首都は淡水沿いにし、人口に制限をかける住宅を増やすのが大前提です。

 左隣の「絹」なら海にも面するので さらに住宅が増えますし、「銅」と違って快適性を提供したり、他文明に売りつけて金策になったりします。技術「帆走術」のブースト条件でもあります。快適性が不足すると生産力にブレーキがかかり、反乱が起きます。ただ、海に近すぎる都市は陸上タイルが少なくなるため、生産力が不足することが多いです。今回は銅で行くことにしました。結果的には成功だったと思います。

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探索中。少し嫌な予感。

 カーディフ自体は悪くありません。宗主国を維持できれば、港区域に供給する電力が増えるので、海沿いの都市の生産力が増えます。ルネサンス以降に別大陸に新しい都市を立ち上げる際にはありがたいです。問題なのは、この地域が大陸の端にあるらしく、拡張したい東方にそこそこ大きな砂漠があること。砂漠の生産力を高める効果の遺産「ペトラ」を建てられないと悲惨ですし、ここで進行中の「法典」の次の段階の政府を解禁する社会制度「政治哲学」の進行ブーストを得る条件である都市国家3つとの遭遇がちょっと重負担です。隣の文明もやや遠そうなので、極地方に湧く蛮族は自分で対処するしかなさそうです。最初の生産を戦士にしたのはそういう理由です。

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第2都市の建設候補地はほぼ決まり

 足の遅い戦士では遠方の探索は困難です。第2都市は先ほどの都市国家カーディフと首都ワシントンの間の川沿いに建設すれば食料・生産力ともに十分期待できそうなことが分かったので、極地方にいるであろう蛮族の対処に向かわせます。

 一方、南方の砂漠近くにも蛮族が湧いたばかりだったので、南方には新しく生産した戦士を向かわせます。この戦士には、後ほど購入する斥候が向かうまで砂漠方面の探索をしてもらいましょう。

 さて、首都の人口も2になったので開拓者を生産し第2都市建設に向かわせます。そこに区域「政府複合施設」と建造物「祖廟」を建て、開拓者を大量生産させます。科学力と文化力の出力が高いのはたぶん人口が増えたせいでしょう。文化力は絹タイルに市民が配置されてるせいですね。

 技術と社会制度はそれぞれ完了次第、「畜産」と「対外交易」を進めています。資源「馬」を可視化し、改善「牧場」を解禁し、序盤に強い遠距離攻撃ユニット「弓兵」を解禁する技術「弓術」の前提である「畜産」は極めて重要で、最初にとるか迷います。「対外交易」は、「法典」習得後に進行できる社会制度の1つで、都市に生産力などをもたらす「交易路」を解禁する重要なものです。

 ところで、算出するタイルがないのに信仰力が増えているのが左上から分かります。これは「法典」で解禁された経済政策「神王」を、同じく解禁された政府「酋長制」の経済政策スロットにセットしたことによる効果です。のちに信仰力25を消費することで「パンテオン」を取得し、創始ないし伝播してきた宗教自体の効果とは独立して恩恵を受けることができます。パンテオン取得までは定番の政策です。軍事政策は「規律」。対蛮族の戦闘力が高まるので、これがあれば対蛮族戦はかなり安定します。

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突然の転機

 このターンに蛮族を倒したとともに「対外交易」がブーストされました。どうも大陸の間は狭い回廊を除いて山脈に閉ざされているようです。これだけ動き回っていて他の文明に会わないので、同じ大陸にはおそらく自分しかいないのでしょう。ここから先では指導者特性の戦闘力ボーナスがつかない一方、奇襲されてもここで迎え撃てるので、戦力は最小限の蛮族対策と、技術や社会制度のボーナスに必要な数を揃えれば十分そうです。第2都市で斥候を生産してこの先は斥候に探索させます。

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さらに文化力を稼ぐ

 都市建設後、即時モニュメント購入。序盤に余剰のゴールドがあるとこういうことができます。文化力を高めて早く次の段階の政府に進み、採用政策スロットを増やすことが重要です。

 第1都市では交易路→モニュメント→穀物庫と生産しました。

 地味に左下で新しい都市国家が地図に追加されています。先ほど南の回廊にいた戦士が都市国家ハットゥシャのユニットと出会っています。ハットゥシャと出会った文明はアメリカが初めてではないようです。回廊から南東方向には熱帯雨林が広がっていて、進軍を遅くする天然の要害になっていますが、熱帯雨林の先には平原があるようです。するとそこには

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自然遺産「イキル」。隣接タイルに淡水とアピールボーナスを供給する。

 そばに都市を建てたいですが、まあ難しいでしょうね。そしてターンを進めると 

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アラビアの指導者サラディン。宗教と科学に強い。

 サラディンは「こちらが宗教を創始すると不平をためる」「大預言者をまだ獲得していないとき、大預言者が残り1人になった時点で大預言者を獲得できる」という特性を有する指導者です。いれば創始レースが激化し、頑張って創始すると関係が険悪になるので、無理に創始を頑張ることはなさそうです。

 資源「鉄」を可視化する「青銅器」の研究を進めていますが、「陶磁器」→「筆記」→「通貨」と区域(キャンパスと商業ハブ)の解禁に変えた方が良かった気がします。最初の区域が建てば、社会制度「労働徴発」の進行がブーストされ、第2都市で建てたい政府複合区域の解禁が早まりますし、次の段階の政府にも近づきます。通常であれば鉄の可視化を優先してもおかしくないのですが…。

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総督「ピンガラ」を首都に配置。

 サラディンはデレた。文化力が高いおかげでいくつかの社会制度のブーストは強引に踏みつぶして進めました。斥候は続いてフェニキア(紫)のユニットと遭遇しました。第一印象がよくなかったらしいです。そんなこと言わないで。総督「ピンガラ」は配置した都市の科学力と文化力を高めるので、政治哲学まで急ぐ後押しになります。定番。忘れてましたが、パンテオンは「火の女神」。地熱孔と火山灰土から信仰力を得ることができるので、宗教が創始できない分をいくらかカバーできるかもしれません。首都の北方に火山があるためその噴火に期待でき、第4都市を沿岸砂漠の地熱孔の上に建てて科学力の高い都市にする予定だったので、これにボーナスがつく形です。

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政治哲学のブーストはさすがにとりました。

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労働徴発は53ターン。

 総督をもう1人配置するか、称号をとってピンガラの能力を追加するかですが、今回は首都の人口がやや少なめなのと、開拓者ラッシュを確実に勧めたいので、第2都市に「マグナス」を配備します。追加能力の「都市人口を減らさずに開拓者を生産できる」というものが非常に強力です。これも定番。この後、55ターンめ(紀元前1840年!?)に世界は古典時代に入ります。時代区分がもはやおかしいのは仕様。通常の時代では、時代スコアを稼ぎやすい「研究の自由」の公約選択も定番でしょう。中世に暗黒時代に入ってもまあいいんですが、暗黒時代の政策で強い「孤立主義」は建てたい都市を建てきり、交易路の数を揃えないと効果も薄いです。

 理想は古典通常(研究の自由)→中世通常(研究の自由)→ルネサンス黄金(公約は不朽)→産業暗黒(公約は蒸気の鼓動)だと思います。

 60ターン目に「政治哲学」を修得し、新しい段階の政府「共和制」に移行しました。ターンごとの獲得偉人ポイントにボーナスを得られ、区域のある全ての都市に快適性と住宅を得られ、政策スロットが軍事0・経済2・外交1・WC1の便利な政府です。

 まだあと少し続きます。

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すぐ修得できる社会制度の進行中に購入はしましょう

 うまくハマって社会制度「神秘主義」の修得まであと1ターンだけ残っていました。政策を無料で変更できるのは社会制度を修得したターンと、世界の時代の代わるターンだけです。そこで、タイルの購入価格を2割減らす政策「測量技師」をこの1ターンだけセットし、他のターンでは他の有用な政策を採用できるといいですね。都市の境界は、このようなタイル購入の他、都市の文化力に応じて自然に拡張(紫で表示されている)することもあります。文化力を生み出すモニュメントを購入すると自然拡張も早いわけです。ワシントン南西の鉄のあるタイルと、第2都市フィラデルフィア南東の羊のいるタイルを購入しました。

 今回はここまでとします。次回以降も時々ガバプレイが入ります。説明順を変えたりするかもしれないのでその時は内容が別の記事に移ったりするかも。